解説


これまで超秘密主義だった“生ける伝説”ウディ・アレンの
創作過程と人生を“初めて”解き明かすドキュメンタリー!
 

母と妹が天才監督の幼少時を振り返り、かつての恋人が馴れ初めを披露し、アレンその人が自身の哲学や人生観を語る。
ミューズの証言、笑いの渦を巻き起こした若かりし日のトークショーの映像、スタンダップ・コメディアン時代の貴重なアーカイブ等を用いて、アレンの生い立ちから輝かしいキャリアまでを紐解いていく。

脚本家・監督・短編作家・俳優・コメディアン・ミュージシャンとして活躍する、伝説的人物のウディ・アレンが公認した自身“初”のドキュメンタリーが誕生した。新聞やラジオ番組にジョークを提供するギャグ・ライターとしてデビューした10代、スタンダップ・コメディアンとして活躍した60年代から、その後40年以上に亘ってほぼ年に1本の創作ペースを保つ現在まで、アレンの長く輝かしいキャリアの足跡を年代順にたどっていく。
この前代未聞の企画が許されたのは、エミー賞受賞歴を持つ、実力派のロバート・B・ウィード監督。1年半を費やしてこの天才監督を撮影、数々の名言を引き出した。本作はその他、彼の作品に出演した俳優への取材、過去作のフッテージ、カンガルーとボクシングに興じたテレビ番組やスタンダップ・コメディアン時代に登場した「エド・サリヴァン・ショー」での“ネタ見せ”等、貴重なアーカイブ映像を盛り込みながら、ショービズ界デビューの経緯、執筆スタイルや演出法、俳優との関係性、尽きぬ創作意欲を探求する。
一方で本作は、アレンの経歴のみならず、彼を伴って訪れたブルックリンの生家と母校、アレン自身が撮影した実母から息子へのコメント、今でも愛用している16歳の時に購入したタイプライター、引き出しに溜め込んだ映画のアイデアを記したメモ等の私的な場所や小道具に及んで披露して見せ、プライベートの領域にまで踏み込んだ。その結果、これまで謎に包まれていた比類なきフィルムメーカーの哲学や人生観をも反映することに成功した希有な作品となった。

『映画と恋とウディ・アレン』は、アレンのファンになら無条件でバイブルに、ファン歴が浅いビギナーになら興味溢れる履歴書に、彼も彼の作品も苦手なひとにすら現代映画史の数ページ分に値するに違いない。本作は、映画を愛する総てのひとに贈る“生ける伝説”たるウディ・アレンの映画と恋と人生が詰まったドキュメンタリーなのだ。
 
 

“初めて”という表現が適切か、その根拠をウィード監督に質問したところ、下記の回答がありました。

「本作以外にもウディに関するドキュメンタリーやテレビの特別番組はありましたが、本作ほど彼の人生、仕事、創作過程を解き明かすものはありません。他のプロジェクトは、彼のある一面のみを描いています。たとえば、『ワイルドマン・ブルース』はジャズバンドについて、「Woody Allen:A Life in Film(TV)」は彼の映画について扱った作品ですが、経歴には触れていません。これまでのどの作品もウディの経歴、映画、創作過程の多方面に及んで掘り下げられてはいないのです。ですから、この作品が“初めて”ウディ・アレンが公認した総合的なドキュメンタリーであると、ウディ自身が考えていることでしょう」。